ビートルズの初期がドストレート直球のロック、ポップソングとすると、
「BEATLES FOR SALE」
「HELP」
「Rubber Soul」
の3作品は次のステージに突入した作品群だと思う。
エレキギター、エレキベース、ドラムで音をかき鳴らすことが中心の初期のアルバムとは違い、
アコースティックギターでしっとりとした曲、
そしてカバーソングがほぼ無くなっていって、
ジョン、ポールの作詞力、そして作曲能力が普通のバンドのそれとはレベルが違う事がはっきりと示されている。
初期の純粋なロックも素敵な時期だけど、
もしも初期のようなアルバムを発表し続けていたらビートルズ人気はこんな状況にはならなかったと思う。
きっとブームが尻すぼみになっていったと思う。
ビートルズのアルバムは進化し続ける。
ある意味、前の自信を自己否定するようにして進化するスタイルだ。
アイドルとして爆発的な人気を得ていたけど、
そこに甘んじる事は無くて、「俺らがやりたい音楽を見せつけてやる!」
というアーティストとしての気概を前面に出している中期作品群。
「BEATLES FOR SALE」
毎年秋に聴きたくなるアルバムだ。
しっとりとした曲と、より内省的な作詞など「俺たちはアイドルじゃない、アーティストだ」
とファンに宣言するかのようなアルバムだと思う。
このアルバムからビートルズの曲は、大人なしっとりとした曲が増えていくことになる。
「HELP」は映画のサントラアルバムとなっている作品で、透明感が高い曲で構成されたアルバムだ。
HELPはジョンレノンの代表曲のひとつで、キャッチーな曲でもありつつ、
当時の逃げ出したい、助けてほしい、、という追い詰められたメンタルだったジョンの切実な思いを
曲にしている事を知り、少し複雑な気持ちになったのを覚えている。
「Rubber Soul」も秋に聴きたいアルバムで、内省的なしっとりとした曲で構成されていて、
少し前にtwist and shoutなんて歌っていたバンドが作ったアルバムとは思えないような変化だ。
「Rubber Soul」は純粋なロックバンドが、芸術家となっていく作品と思う。
もはや単なる人気ロックバンドという事では無くて、
同世代の若手バンドの闘争心に火を付けて、
結果的に60年代の音楽レベルを一気に引き上げる役割をもった存在となっている。
変化って大事で、進化って大事、ビートルズのこの時期のアルバムを聴くと、
毎回そう感じてしまう。

